へーい、プソの日ほっぽりだしてアニメ映画鑑賞に浸ってました、どうもどうも、麗舞です。
日付が変わってプソの日突入してから、ありったけのブースト炊いてボナキーの山を崩してサブハンターのレベルだけは90まで上げて力尽きた所で1日をまったり過ごしておりました。
そんな中で、嫁さんから一緒に観ないかと誘われて観たのが…
【さよならの朝に約束の花束をかざろう】
というアニメ映画。
ザックリどんな話かというと、
『ファンタジーの皮を被ったどこまでもリアリスティックな話で、【母性】は元から備わってたものじゃない』
こんな感じですね。
舞台は剣や単発式銃や騎馬や大砲が出てくる中世ヨーロッパの様で、ファンタジー要素と呼べるのはドラゴンの様な『古の生物ー レナト ー』と『外見的成長が10代の姿で止まる不老長寿の種族ー イオルフの民 ー』くらいで神や魔法などのトンでもご都合主義は一切の描写がありません。
主人公の一人であるイオルフの民…【マキナ】がとある事情から住処の里を無くし、途方に暮れる最中…人間の赤子を拾い育てていく。その中で様々な人と出会い触れ合う中で芽生える【感情】や【葛藤】に心が揺り動かされました。
もちろん、マキナだけではなく…もう一人ね主人公、マキナに拾われ名を与えられた人の子…【エリアル】が成長していくなかで彼自身の感情の変化にも心にくるものがありました。
そして、二人を取り巻く人達の感情の揺れ動きが限られた時間の中で丁寧に描かれていました。
一部、とっても不快でゲスな内容を思わせる描写があって、そこだけ切り取って考えると心にどす黒いモノが蠢いて…それも自分と同じ人間で自分自身にもそういう醜い部分が何処かにあると思うと吐きそうになりますがw
もちろん、直接的な描写はありませんが…観る側にそれを印象付ける台詞や仕草、カット割りが上手で上手で……ほんとにもう
ソイツ等の首を刎ねてやりたくなります♪(ニッコリ
それはさておき、観る側に印象付ける台詞や仕草、カット割りが上手なのは、劇中を通して随所に用いられています。特に【時間経過】などは分かりやすく、季節の移ろいを用いたり登場するキャラクターの成長や死をもって表現されています。
映画時間の都合上、どうしても【お話の中の彼女達の時間】が飛んでしまう部分があって『え、誰だっけ?』となったり、主人公の急な感情の変化に一瞬、付いていけなくなりますが…映画の終盤に、主人公二人が【織り上げた】モノを細かいカット割りで繋げて補完してくれます…全てを明かさずに、観てる側に思いを馳せらせる演出、憎い。(絶賛
ここで、観る前に事前知識としてあると一層、お話に引き込まれるかと思われる用語を幾つか。
【イオルフの民】
人里離れた村で【ヒビオル】という布を織りながら生活している民族。男性も女性も10代半ばで外見的な成長が止まり、その寿命は数百年と言われている。
その特質から【別れの一族】と呼称され、人々からは生ける伝説と見なされています。外見としては金髪であり、瞳の中に金の輪があり、低体温であるのが特徴。
【ヒビオル】
イオルフの民だけが織ることのできる特殊な布で、人間の世界では高価で取引される。イオルフの民はその布に、自分の日々の出来事を綴り、日記のように扱う。
その縦糸は【流れゆく月日】を、横糸は【人の生業】を表現し、イオルフの民だけが、ヒビオルを読み取る事ができ、コミニュケーションの一つとして扱っている。
【メザーテ】
古の生物、レナトの力でもって近隣国を支配下に置く大国。
その支配力と影響力がとある事情のために弱まることを懸念し、数百年の寿命を持つイオルフの民の血を求め、イオルフの里を襲撃する。
【レナト】
外見はドラゴンに似た古代生物。圧倒的な戦闘力を誇り、メザーテが近隣国を支配する原動力になっており、依存の対象。しかし赤目病と呼ばれる暴走症状が出始め、その個体数が減少している。
以上ですかね、この辺わかってたら話にすんなり入れるのではないかと。
それと、イオルフの民に課せられた辛い掟…
ーーー 外の世界で出会いに触れたなら、誰も愛してはいけない
ーーー 愛すれば本当の1人になってしまう
この掟に対するマキナが出した答え、それに涙がボロボロと。
観ていて色んな感情が廻って泣いたわけですが、最後はとても心地よい気分になれました。
冒頭で【母性は元から備わってるものじゃない】と述べたので、その辺に軽く触れておきます。
話の中に【母親】と呼べる人が4人出てきます、望んでそうなった人と、望まざるにそうなった人とが。厳密に言うと【母親】として生きた人と【母親】である事を忘れた人と、これから【母親】になる人…ですかねぇ。
確かに産めば母親になります、産まずとも里親になれば母親になります、形式上は。そして、子を守り育てる義務と責任が発生します、勿論の事。
でも、それだけなのでしょうか…【母親】の中にあるものは。それだけで、続けていけるものでしょうか?
もしそうなら【飼育】と変わらないのではないでしょうか?
それぞれの【母親】の姿を観て、それぞれの愛情を感じて…初めから母性なんて誰にもなくて、愛することを覚えて愛しいと思って初めて生まれるんじゃないかなと…観ていて感じました。
一つ、気掛かりなことがありまして…【一人ぼっち】のままの彼が気になります!や、あのマキナのシーンがあるしアレで救われた?いや、でもなぁ……あぁ…ネタバレしないように話すの無理そうなので、止めておきます()
終始、幻想的で綺麗な映像と音楽で世界観をファンタジーに包んだアニメ映画、
【さよならの朝に約束の花束をかざろう】
私は何回でも観れそうです、色んなキャラクターの視点を掘り下げて物思いにふけられる良い映画だと思います。
興味がある方は是非に。
さて、ヒビオル…良い名前ですよね、漢字にしたら【日々織る】ですもんねぇ…私が仮に織れたとして、今までのヒビオルはどんなモノになってるでしょうかね。
そんなもの身に付けなくっても、あの娘は魅力的で逆にお願いしたいくらいなんだよ!!
営みに宝石なんか無粋なんだよド畜生め!!
とか思ってる辺り、【綻び】だらけのヒビオルかもしれませんけどね、私のヒビオルは。
…。
これを読んでいる方達のヒビオルはどんなものでしょう?
そして、これからの織り上げていくヒビオルが【大切なモノ】に成っていくことを願って…この辺でー♪
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